「胴接ぎ」身丈の足りない振袖を仕立て直し!

2021年10月14日
MXHM8499[1]

鎌倉 きもの蔵人みやもと  半田賢祐

 


胴接ぎ


先日、お預かりしたお振袖のお話です。

お母様が着た振袖をお嬢様も成人式で着たいとのことで、

お手入れの相談にお越しになりました。

 

お母様とお嬢様とではご身長に差があり、

実際振袖を合わせてみても、

裄と身丈が短かい為、そのままではお召しになれません。

そのため一度解き洗いをして仕立て替えることになりました。

全て縫い糸を解き、一枚の反物に戻してから

再度、お嬢様の寸法に合わせて仕立て直します。

 

最近の着物の仕立てでは、内揚げと言って帯の下になる位置に

縫い込みを施しておき、仕立て直しの際の調整に使います。

お持ちいただいたお振袖には、この内揚げがあまりなく、

お嬢様のご寸法に身丈が出せない為、別の生地で接ぎをする

「胴接ぎ」を行いました。

 

おはしょりの下に隠れるため、着物をお召になった時には

外からは見えなくなります。

そのため、胴接ぎの幅が広すぎると

表に出てきてしまうので、できる幅にも

限度があります。

その為、あまりにも身丈が足りないときは

胴接ぎをしても寸法が足らない場合があります。

 

今回はしかっり、寸法が出せました。

寸法直しや、金彩加工などなど、

是非ご相談くださいませ。


 

鎌倉 きもの蔵人みやもと

半田賢祐