[成人式の振袖] 成人式の歴史 成人式はいつから行われているの?
2023年07月12日
きもの蔵人みやもと 半田賢祐
成人式と振袖の歴史
第二章
成人式の歴史
成人式の始まりは埼玉県の「成年式」
初めて成年式が行われたのは、昭和21年、1946年
終戦の翌年のことです。
当時は敗戦により、国全体が沈んでいました。
そうした中、次の代を担う若者たちを励まし、
勇気付けようと、埼玉県蕨市(わらびし)の青年団が
中心となり「青年祭」を企画しました。
そして最初に行われたのが「成年式」だったようです。
当時は振袖ではなく、国民服やもんぺ姿などで
ご出席されたようです。
式典後には、文化展覧会や芸能大会なども行われ
とても喜ばれました。
この催しが全国に広まり、成年式の意義が評価され、
昭和23年に国民の祝日として「成人の日」が制定されました。
日本にはもともと、成人式と似た行事があった
日本には奈良時代以降に「元服」という儀式がありました。
男性は、12歳~16歳になると髪型と服を
大人の物に改めたのです。そして、幼名から
新しい名前に替えました。
女性も12歳~16歳ごろに、「裳着」という儀式を行い、
大人の髪型へと替えました。
江戸時代以降になると、武家の女子は13歳ころに
髪結いの儀式を行いました。一方その他の階級では
18歳~20歳ころに引き上げられることが多くなり、
結婚と同時に行うことが多くなったようです。
元服と成人式との装いの違い
成人式では、華やかな振袖を着て二十歳を祝いますが、
江戸時代の元服の場合は、逆に地味な着物を着て
日本髪の形を丸髷などに替え、お化粧も厚くし、
お歯黒をつけてもらうそうです。
現代とは正反対の装いです。
この姿は、半元服と呼ばれるそうで、
既婚女性や出産後に本元服となり、
引眉と言って、眉も剃っていたそうです。
おはぐろのけしょうをする女性と
引眉と殿上眉の例
画像Wikipediaより