振袖にも、今年の流行りなどはあるの?
名匠「藤井寛」手描き京友禅
今年、お問い合わせの多い緑を使った、本格京友禅振袖です。
皇室献上の数々の名誉に輝く藤井寛の京友禅。
熟練の技を必要とする「挿し友禅」
だけで染め上げられた作品は、
従来の引き染めにはない深みのある風合いを
醸し出しております。
👘 振袖にも流行があるの?
振袖など着物に言えることですが、どこか昔ながらというような、少々古典的で過去を思わせるような所があるように思います。
実際、振袖に使われている柄のお花や模様などは、
昔から使われているものがほとんどです。
それには、一つ一つ意味が込められており、
縁起のよい模様が使われ続けてきたからなのです。
例えば、振袖には牡丹の花がよく描かれます。
牡丹は「百花の王」と言われ、「豪華」「幸福」の象徴とされ、昔からとても好まれる模様の一つです。
そして、雲の模様もよく使われます。生まれては消え、消えては生まれる雲には、「不老長寿」の意味が込められており、
振袖以外でもよく描かれます。
では、現代の振袖も、明治、大正、昭和などの振袖も描く柄は一緒なので、変わりはないのかなと言いますと、
やはり、違うんですよね。同じ模様を描いていても、描き方や、大きさ、使っている色などによってどことなく
年代が出てきます。デザインの仕方というのでしょうか、「今っぽい」柄付けや、色の挿し方というのがあるんですね。ですが、それと一般的に言われる、「流行」とはまた違うように思います。
お洋服の場合、例えば去年チェック柄がはやったとしたならば、今年はもう着られないなぁと流行に敏感な方は思うこともあるかもしれませんが、そのようなことは振袖にはないようにおもいます。少なくとも古典柄の振袖にはありません。
ですので、振袖選びをされる際にどんなものを選べばよいかわからないと思いますが、
色々な振袖を着装しながら、お好きな色や柄を見つけていけばよいと思います。
それと、お母様の振袖をお直しして着られる方も多い昨今ですが、まったくもって問題はないですし、
また、譲り受けられるところがお着物の良いところだとも思います。
だたやはり、少し年代を感じるなと思った場合は、帯や小物を変えることで雰囲気が大きく変わります。
それと、縫い糸が弱っていることも多いので、場合によっては仕立て替えをお勧めしております。
帯や小物を変えて、自分らしく!
古典的に振袖を着られる場合には、小物にも特に流行はありませんが、
新しい物の傾向というものはございます。やはり並べてみると違うものなんですね。
小物だけでも変えると、全体の雰囲気が変わり振袖自体もさらにひきたってまいります。
それと、せっかく一生に一度の成人式ですので、
お嬢様のお好きな色を小物に取り入れて、
ご自身のコーディネイトを楽しんでいただけたらと思います。
鎌倉 きもの蔵人みやもと 半田賢祐