新年明けましておめでとうございます きもの蔵人みやもと
明けましておめでとうございます。鎌倉のお正月は、暖かで穏やかな天候に恵まれ、例年通りの人出のようでした。
毎年のことですが、仕事に加えて、様々な寺社仏閣の用事や家事が加わる忙しい年末年始を終え、仕事始めが通常のルーティーンに戻れ、ホッとする瞬間です。ただ、今年は9日の成人式と2番目に早い日程ですので、全力で当日の準備にとりかからねばなりません。長期予報では、雨模様とのことですが、どうにか降らずにいて欲しいと願っています。
さて、お正月のテレビを見ていて感じたことがあります。それは、芸能人やスポーツ選手の着ている振袖が、上品且つ高価になっている点です。当然、TV局が借りる貸衣裳でしょうが、単に予算が上がっただけではないように感じます。
「愛情」の反対は、「憎悪」ではなく「無関心」だと言った方がいますが、きものに「無関心」だった多くの方々が様々な要因で、「興味」から「好感」持ち出してくれたからではないでしょうか。京都・浅草・鎌倉などの観光地を中心に、外国人向けのきものレンタルショップが急増しています。ただ、私どもに言わせれば、「あれもきものには違いないけれど・・・」といった着姿です。一方で、昨年国民栄誉賞を受賞された伊調さんのように、本物の着物を愛したいと賞品にリクエストされる出来事もありました。
「きもの」と「洋服」の一番の違いは、自己表現する内容の違いです。簡単に言えば、「洋服」は自己アピールの割合が大きく、「きもの」は相手や周囲の人への思いやりの心を表現する割合が大きい部分です。夏は、周囲の方々から涼しげに見えるように・・・おめでたい席へは、おめでとうの気持ちが伝わるように・・・お迎えする側は、失礼のないよう、出過ぎぬよう・・・様々な思いで、着るきものを選びます。
今年も、一人でも多くの方々に、きものを楽しくお召いただけるようお手伝いをさせて頂く所存ですので、宜しくお願い申し上げます。感謝
きもの蔵人みやもと 四代目 宮本 英光